禁煙に何度も失敗してしまう人に共通するたった一つの勘違い
- 気づけば5年
- 禁煙前に成功するかどうかは決まっている
- 禁煙に強い意志は必要ない
- 禁煙できない自分を責めてはいけない
- 過去を嘆く思考回路も禁煙を妨げる
- 煙草を吸わないともったいないという謎の感覚
- 中毒や依存症といった曖昧な表現
- タバコをやめると太るというのはウソ
- 禁煙を選択できる価値観を手に入れる
- 禁煙成功の秘訣はロジカルシンキング
- きっかけはたくさんあった方がいい
- 感謝してもしきれない偉大なる禁煙セラピスト『アレン・カー』
気づけば5年
胸を張って言うような事ではありませんが、私は意志の弱い人間です。実際、過去に10回以上禁煙に失敗しています。それでも現在は禁煙して5年が経過しました。(喫煙期間は10年間でした。)
タバコは『吸うか』『吸わないか』の二択しかありません。そして、そのどちらかを自分自身で選択するだけです。ただ、それだけの事です。
禁煙前に成功するかどうかは決まっている
あなたが過去に一度でも禁煙に失敗しているのであれば、その時の心境を思い出してみて下さい。
「絶対やめるぞ!」
という強い意志で禁煙を始めていませんでしたか。もしそうであれば、禁煙に成功する可能性は十分に残されています。なぜならば、この考え方こそが
『禁煙に失敗するたった一つの勘違い』
だからです。
禁煙に強い意志は必要ない
これは私が禁煙に成功した時の実体験からですが、タバコをやめられるときの精神状態はかなり安定しています。禁煙に何度も失敗している時は、「気合いが足りないんだ」とか「自分の意志が弱いせいだ」と思い込んでいました。しかし、禁煙というものは肩肘張って根性論で臨むものではないのです。気付かないうちにあなたの中でも『禁煙』という行為が何か偉業でも成し遂げるようなそんな位置づけになっていませんか。そんなに重く考えないでください。タバコを吸っていなかったあの時にただ戻るだけですから。
禁煙できない自分を責めてはいけない
私の場合、禁煙前の決意の固さの反動からか禁煙を始めると「これで失敗したら自分は一生禁煙できないんじゃないか」という不安で胸が締め付けられていました。まだ禁煙に失敗した訳でもないのに失敗したその先の事ばかりに気を取られていたのです。
過去を嘆く思考回路も禁煙を妨げる
タバコを吸い始めたきっかけについて考えてみる
そもそもあなたはなぜタバコを吸い始めたのでしょうか。
『そこにタバコがあったから』
...間違いありません。
私が禁煙できずに悩んでいる時は「日本がタバコを禁止する国だったらこんなに苦しまずにすんだのに」と本気で考えていたものです。この世にタバコが存在しなければ、間違いなく私達は喫煙者ではありません。逆に日本が麻薬を許可する国であれば麻薬に手を出していた可能性も否定は出来ないのです。
過去は過去、前だけを向いて歩いていこう
話が脱線していまいそうなので本題に戻ります。喫煙を始める大きな要因として挙げられるのは友人や先輩、上司といった周囲の人間からの影響です。他にも、テレビや映画の中の主人公がかっこよくタバコを吸う姿に憧れた人も多いのではないでしょうか。だからといって今さらあの時、自分にタバコをすすめてきた友人や映画俳優の事を恨んでみたってどうにもなりません。これは禁煙出来ずに焦っている時には意外と気付けない事ですが、「あの時、タバコに手を出さなければ」といったような過去を後悔する事が間接的に禁煙の妨げになっているのです。今日から過去を嘆く自分とはサヨナラしてください。
煙草を吸わないともったいないという謎の感覚
私が喫煙者だった頃は、休憩時間にタバコを吸わない事は何か損をしているような感覚でいた事を覚えています。他にも大事な事はたくさんあっただろうにタバコを吸う事だけは忘れませんでした。
- 朝起きたらタバコを吸う。
- トイレに行ったらタバコを吸う。
- ご飯を食べたらタバコを吸う。
- コーヒーを飲んだらタバコを吸う。
- お酒を飲んだらタバコを吸う。
タバコを吸えるタイミングをいつも探していました。まさにタバコの奴隷、タバコに支配されているという生活でした。そして、その感覚がどんどんエスカレートしていき、最終的には『タバコをおいしく吸うためには何をすればいいのか』という考えにまでなっていたのです。
中毒や依存症といった曖昧な表現
実際は喫煙という習慣に依存しているだけ
「ニコチン中毒」なんて言葉を耳にすると、自分もきっと中毒症状なんだろうと考えがちです。しかし、実際には「ニコチン中毒」ではなく「ニコチン依存症」なのです。さらに言うと、「喫煙依存症」であり「タバコ依存症」です。あなた自身は『タバコを吸う』という習慣に依存しているだけなのです。体がニコチンを欲していると自分自身の脳と体に勘違いさせてしまっていませんか。
ニコチンが不足して困る人間なんていない
体がニコチンやタールを欲していたからタバコを吸い始めたという人は聞いたことがありません。ニコチンやタールという物質は人間にとって毒以外のなにものでもありません。もし、ニコチンやタールが不足する事により、あなたの体に何かしらの問題が起きてしまうというのであれば私からアドバイスする事が出来ません。お力になれず申し訳ありません。
タバコをやめると太るというのはウソ
私の現在の体重は66kgです。禁煙直前の体重が79kgだったので禁煙5年目で13kg減です。そんなにダイエットを頑張ったという感覚はありませんが、禁煙により体調が良くなった事で自然と生活のリズムは整いました。その結果として生活習慣が改善されて体重が落ちたというのが正直なところです。また、これはよく耳にしますがタバコを吸う事によって一時的に食欲が抑えられる感覚はたしかにあります。もちろん、痩せている喫煙者もいます。しかし、タバコで痩せようとする行為は不健康を代償に健康を手に入れようとする訳ですから、本末転倒もいいところです。
禁煙を選択できる価値観を手に入れる
禁煙に成功するという事は喫煙者から禁煙者に変化するという事です。人間という生き物はとかく変化を嫌います。この感覚も、習慣を変えることが出来ない要因の一つです。何度も言いますが、頑張って気合いで禁煙しようとする行為は間違いです。まずは、喫煙と禁煙を比べた時に禁煙を選択できる価値観を自身の中に確立しましょう。
禁煙成功の秘訣はロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは経済用語ですが、日本語で表現すると『論理的思考』といったような意味です。なぜ、禁煙するべきなのかを論理的に考え抜く事が重要です。禁煙した時のメリット・デメリットとは何か。これは、一度時間をかけて紙に書きだしてみる事をおすすめします。冒頭で説明した通り、禁煙は根性論ではどうにもなりません。まずは自分の頭の中でしっかりと喫煙の意味を理解しましょう。喫煙の価値と禁煙の価値を的確に捉える事が出来れば、きっとあなたの心の中の天秤も正しい側に傾くはずです。ここで強調しておきたいのは天秤が傾いて初めて禁煙を始める準備が整ったという事なのです。
きっかけはたくさんあった方がいい
とはいえ、長年続けてきた喫煙という習慣を禁煙という習慣にいきなり変えるというのはそう簡単な事ではありません。逆に、5年間禁煙という習慣を続けてきた私が、喫煙を始めるという事もよっぽどの事が起きなければ考えづらい事なのです。やはり、そうなると禁煙のきっかけは多ければ多いほどいいといえるでしょう。
- 職場や勤務先が変わる。
- タバコの値段が上がる。
- 禁煙者の彼氏(彼女)が出来た。
- 子供が出来た。
- 今、この記事を読んだ。
きっかけはたくさんあった方がいいですが、間違ってもそのきっかけを禁煙の理由にしてはいけません。あくまでも、『あなた自身が喫煙するべきではないと判断したから禁煙する』という事を忘れないでください。
感謝してもしきれない偉大なる禁煙セラピスト『アレン・カー』
ちなみに私の禁煙のきっかけはある本との出会いでした。それが、アレン・カーの『禁煙セラピー』です。この本の中に最高に衝撃的な章があります。私がタバコをやめられた一番のきっかけはこの章の内容でした。ですが、ここでの紹介は控えておきます。あなたの禁煙のきっかけを一つ奪う事になりかねませんので。
あなたの禁煙が成功する事を心より願っております。